クレジットカードの現金化だけじゃない!知ることで防ぐ「お金のトラブル」

最近表面化しているクレジットカードの現金化のような「お金のトラブル」は年々手口が巧妙化していて被害者が跡を絶ちません。自分は大丈夫と思っていても「知らないうちに巻き込まれて借金が残った」ということもあります。手口や実態を知ることが自分を守る一番の盾となります。名前は知っていても具体的な手口などについて深く知らない方も多いので、闇金や090金融、名義貸し等について詳しく説明していきます。


 

闇金について

闇金と聞くと、違法な取り立てや法外な金利をイメージしますが、実態はもっと複雑です。悪徳な貸金業者を見分けるためには、まずは貸金業登録番号について確認することをお勧めします。闇金は「登録番号」を持っていないケースがあり、まずはこの「貸金業登録番号」があるかどうかで簡単に見分けることができます。
 
広告や看板などに登録番号の表記がなければ、まず違法と思ってください。登録番号の表記は法律で義務付けられており、これがない業者はその時点で違法性のある営業をしている可能性が高いです。しかし、単純に登録番号があるからといって安心できるとは限りません。悪質な業者は偽の登録番号を表記している場合があるかです。
 
登録番号が偽物か本物かを見分ける方法は簡単で、金融庁のホームページ内に「登録貸金業者情報検索サービス」というページで検索にかけることができます。利用を検討している業者へ申込みや電話をする前に必ず検索することをお勧めします。もしヒットせずに登録番号が存在しないことが分かれば偽物ですので申込みは絶対にやめるべきです。

参考:登録貸金業者情報検索サービス
http://www.fsa.go.jp/ordinary/kensaku/

 

闇金の多くは少額の融資から

ニュースなどで聞く「闇金からの被害額」は高額であるケースが多く、実際に高額の融資をしているかの様に誤解されがちですが、実は違います。ほとんどの闇金は正規の消費者金融(消費者金融についての詳細情報はこちら→http://消費者金融-おすすめ.com/ )ほど資金力がなく、せいぜい1,000万円以内の資金から小口の融資をしていることがほとんどです。
 
広告には「50万円までならスピード融資」などと甘いうたい文句が書かれていても、いざ融資担当者と対面すると「信頼関係を図るためにまずは3万円だけ貸します」「5万円なら貸します」などと、少額の融資を持ち掛けます。
 
通常、この時点で断ればよいのですが、闇金を利用する羽目になっている時点で、本人には「もう選択肢がない」ということも闇金は分かっているのです。少しだけでも借りたいという気持ちが、のちに尾を引きます。5万円を借り入れただけで、2か月で返済額は300万円に膨れ上がるなどのケースは珍しくありません。そして、闇金業者も、実際に300万円も回収できるとは初めから思っていません。
 
ここからが闇金の怖いところで、この返済ができなくなった状況を利用して、返済以外の無茶苦茶な要求をしてきます。「携帯電話の名義人になれ。そうしたら返済をチャラにしてやる」、「架空会社の代表取締役になれ」など、何に使われるか分からない携帯電話や法人登記の名義を貸し出す事を要求してくるのです。女性の場合は風俗店などで働くことを強要されたりと、闇金の狙いは、この「返済できなくなってから」が恐ろしいのです。
 

闇金の恐ろしい点

よく、「闇金への借金は、利息はおろか元本も支払う必要はない」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。これは、法律によって守られる権利(この場合は貸したお金を返済するよう要求する権利)は、法律を守る者にしか適用されないという、法律の原則に基いています。しかし、法的に「闇金への借金は返さなくていい」というのであれば、なぜ未だに闇金の存在は跡を絶たないのでしょうか。
 
闇金業者が武器としているのは、法律の隙間を突く能力や、利用者の無知につけ込む能力だけではありません。それに加え、人間の心理というものを熟知している点です。闇金業者を利用したことのない人にとっては、「何であんなものに騙されるのか」「違法なんだから返さなきゃいいだ」と当たり前のことを言います。しかし、実際に闇金業者はそんなことは当然分かったうえで営業していますので、その「正論」が通じない状況に巧みに誘導していきます。多くの場合、「うちは違法の闇金だから」と、初めから利用者に「違法」だと伝えます。あくまで「人間と人間の約束」として、心理的に責任を感じる様なセリフを多用します。
 
「あくまで違法なウチら闇金は、あなたとの信頼関係のみで成り立っている。決して裏切らないでください」と、警察や弁護士に相談したら「ただではすまない」と思わせるべく、それとなく暴力行為をちらつかせたり、いざとなったら家族にまで危害が及ぶかのように見せかけたりと、事実上の脅迫行為と利用者の心情に訴えるトークをバランスよく組み合わせて、気が付けば心理的にも「警察や弁護士へ相談する」という選択肢は消えてしまいます。
 
「闇金業者へ返済するのは当たり前のこと」「借りたお金は違法だろうが返さなければいけない」などと、闇金へ返済するという理不尽な行為を正当化していくのです。実際、闇金利用者の声を聞いてみると、闇金業者を擁護するようなコメントが散見されることに驚きます。
 

貸金業登録番号とは

貸金業を営む消費者金融業者は、法律に基づいて、この貸金業登録番号の交付を受けなければ営業ができないことになっています。通称「登録番号」とも呼ばれています。
 
申請先は、財務局や都道府県の知事で、根拠法は「貸金業法の第3条第1項」です。管轄の都道府県知事から交付を受けることになりますが、複数の都道府県にまたがって営業所(または事務所)がある場合は、都道府県知事ではなく内閣総理大臣の登録が必要となります。
 
前者のように単一の都道府県で営業している場合は、「○○県知事(N)第00000号」となり、後者のように複数の都道府県にまたがる場合は、「○○財務局(N)第00000号」といった表記となり、(N)の部分には数字が入ります。この数字は、登録時は(1)となり、3年毎にある更新を経て数字が一つずつ増えていき、数字が大きければ大きいほど長く営業していることを表しています。
 
仮に「関東財務局(3)第00000号」という登録番号を持っている貸金業者は、6年以上営業しており、現在は複数エリアで営業していることが分かります。貸金業者の規模や営業継続年数からその規模が分かります。
 

たとえ貸金業登録番号が本物でも油断しない

前述の「登録貸金業者情報検索サービス」にて貸金業登録番号が本物だと判明した場合でも、その業者が優良であるかどうかを判断するのは早いです。
 
古典的な手口ですが、「紹介屋」と呼ばれるものです。正規の手順で貸金業登録をし、登録番号も本物である業者が、「私どもでは融資が出来ませんが融資を受けられる同業他社を紹介します」と、自らは違法な貸付はせずに申込者に他社を紹介するというものです。
 
もちろん紹介された業者は違法な闇金です。紹介を持ち掛けたこの業者は、紹介先の闇金の集客窓口として機能しているという訳です。
 

その他の落とし穴

090金融はそれだけで違法

電柱や公衆電話ボックスなどに貼られている怪しい金融広告を見たことがあるかと思います。これらの多くは携帯電話の番号のみが連絡先として記載されており、通称「090金融」と呼ばれてきました。携帯電話のはじめの3桁が090からはじまるので、これにちなんでそう呼ばれています。では何故、090金融は違法なのでしょうか。
 
実は、貸金業登録をするにあたって固定電話の設置と広告物への掲載が法律で義務付けられているのです。この様に固定電話番号を掲載していない金融業者は、それだけで違法性があり、接触するべきではありません。
 
それでも、このような業者を利用して被害に遭う人が一定数いることに驚きますが、「電話一本で借りられる」「他社で借り入れが出来なくなったから」などと、困窮した事情や、その手軽さ故の誘惑に負けて利用してしまうのでしょう。しかし考えてみてください。固定電話がないということは、事務所すら存在していないことが分かります。事務所がないということは、契約書類の保管はどのようようにしているのでしょう。
 
また、住所が分からなければ、トラブルの際に相手の所在を見つけることも困難です。そもそも、090金融を営む時点で周到に準備をしています。あとから追跡されるような痕跡を残す筈がありません。また、「いざとなったら携帯電話の番号から相手の身元が判明するから大丈夫」などと甘い考えでいる人も要注意です。
 
090金融はおろか、闇金をはじめ悪徳業者が使用する携帯電話は、いわゆる「あしのつかないトバシ携帯」です。このような業者に騙されて、弁護士などの法律家に依頼しても、ほとんどの場合、相手はつかまりません。それどころか、利用者は相手の情報が一切分からない状態であるにもかかわらず、相手はこちらの情報を握っているということは不気味です。実際に、利用者の個人情報は売買されていると考えられます。
 

名義貸し詐欺の手口

名義貸し詐欺、モニター詐欺とも呼ばれ大手消費者金融会社の社員を装い、「実態調査」「接客対応調査」などの名目でお金を借りさせて、理由をつけて借りたお金を騙し取り、その後、連絡がとれなくなる、というものです。なかには「他社との比較」という名目で複数のカードローン業者の窓口や無人契約機を何件もまわらせてカードを契約させ、理由をつけてカードを預かり借入をされてしまうという手口です。
 
もちろん、この場合は実際に契約した本人の借り入れとなり、返済義務も負います。「名義貸し」の被害に遭ったからといって、債務が免除されるわけではないので注意が必要です。インターネットがない時代は、これらの詐欺は街頭でアンケートなどを装い、言葉巧みに近くの事務所へ連れていき、勧誘していました。もちろん、この事務所も偽名で契約してある程度の金額を稼いだらすぐに撤退する前提で契約しています。
 
最近の手口としては、インターネットの副業募集サイトやSNSなどを使って募集しているようです。親しい友人から「謝礼を払うから」と、頼まれた場合にも注意が必要で、これらの詐欺は被害者本人だけではなく「知人を紹介してくれたら紹介料を支払います」などと言い、知人や友人をも誘い出すのは常套手段で、むしろ顔見知りからの紹介ということで安心してしまう危険性があります。
 
被害を防ぐには、自分自身が利用する目的以外での申込みは絶対にしないことです。知人から頼まれた場合も同様です。
 
【似た手口】
そのほか、似たような手口で、「申込をして借入するだけで謝礼を払います」「借入したお金を渡す必要はありません」などといううたい文句で募集し、実際に借入をしたあとは、謝礼が振り込まれるだけで、借入金を騙し取るといった行為をしない業者も存在します。こちらはお金を騙し取ることが目的ではなく、アフィリエイト業者からの報酬を得る目的の様です。指定したカードローン会社へ申込みをさせると、その業者に報酬が入ります。紹介の手法が巧妙なだけに、違法性を判断するのは難しいです。しかし、カードローン借入は、個人信用情報へ影響を及ぼすものです。必要のない申し込みは絶対にやめるべきです。
 

摘発事例が増えてきたショッピング枠の現金化

クレジットカードの「ショッピング枠の現金化」という言葉を聞いたことがあるかと思います。この手法自体は昔から存在していましたが、2010年前後をピークに、インターネット広告を通じて流行しました。
 
これは、多くの人が持っているクレジットカードが現金化できるという手軽さから人気でした。「現金化します」という謳い文句で利用者を誘い、実際に何らかの商品をクレジットカードのショッピング枠を利用して購入させ、利用者は現金を受け取るという仕組みです。
 
【具体的な手口】
どういうことかというと、利用者のカードにショッピング枠が20万円分残っていたとします。現金化業者は、何の価値もない玩具や景品を20万円で販売し、その際にカードを利用させます。業者は、その見返りとして、16万円を渡します。ここで16万円という金額を手にしたあと、クレジットカード会社から20万円分の請求がくることを忘れてはいけません。もちろん、利息も加算されます。しかも業者はこの場合、16万円しか渡していません。金利に換算すると恐ろしい利率です。
 
急な現金が必要で、キャッシングの申込みも煩わしいという利用者にとっては、魅力的に感じるのでしょう。これまでにこの「現金化業者」はその違法性を各方面から指摘されてきましたが、彼らの主張は「物を売っているだけ。お金を渡すことにも違法性はない」と主張してきました。しかし、本来の用途とはかけ離れた利用方法で高利貸しとも言えるその実態が明るみとなり、グレーとされてきたこの手法も、捜査機関に摘発される事例が急増し、現在は広告もあまり見かけなくなりました。
 
注意したいのは、この「ショッピング枠の現金化」という取引はクレジットカード会社からすると利用規約に反しており、発覚すれば、カード利用の停止処分を受けることにもなります。